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2012年7月10日火曜日

レンズフィルターの価格による違い

レンズフィルターとはレンズの先端や後端に装着するフィルターのことで、その目的はレンズ保護やレンズを透過する光に対し特殊効果を与えるものまで様々なものがあります。Kenkoやmarumi(マルミ光機)、HAKUBA(ハクバ写真産業)、各種カメラ・レンズメーカーがレンズフィルターを販売していますがHAKUBAが販売するフィルターはOEM製品らしく、CanonやNikonなどのカメラやレンズメーカーが販売する純正のフィルターも基本的に他社が製造したOEM製品らしいので実質的に製造しているのはKenkoとmarumiのほぼ2社となっているようです。

2015/03/07 追記:2015年版の保護フィルター編はこちら。

常用しているSIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM用のC-PL(円偏光)フィルターが欲しいと思いフィルター売り場を見てみましたが様々なフィルターが所狭しと並んでいます。特にC-PLフィルターに関してはKenkoとmarumiだけでも様々なグレードが存在しているようです。とりあえずその場では決めかねたので調べてみることにしました。



まずはKenkoのフィルターを見ていきます。

Kenkoのフィルターは基本的にZetaシリーズ、PRO1 Digitalシリーズ、MCシリーズの3グレードに分かれ、前の方からグレードが高いとされているようです。

どのシリーズでもデジタル、フィルム共に対応していますがMCシリーズはデジタルカメラに用いられる素子を考慮したコーティングを施していないのでフレアやゴーストが出やすく、ZetaシリーズとPRO1 Digitalシリーズではフレアやゴーストが出にくい設計になっているようです。

ZetaシリーズとPRO1 Digitalシリーズの違いについてはカタログを見ただけでは私にはよくわかりませんでした。確かにコーティング方法の違いはあるようでZetaシリーズではZRコート、PRO1 DigitalシリーズはDMC(デジタルマルチコート)を施してあるとのことなのですが、その違いが写りにどう作用するのかについては不明瞭です。

ボディの比較や同じ用途の純正レンズとサードパーティのレンズの比較などはテストも盛んでネットを探せは見つかることが多いですが、ZetaシリーズとPRO1 Digitalシリーズの違いについて比較するテストを確認出来ませんでした。フィルターも決して安くないですし、レンズあってのフィルターなのでわざわざ同じ経で同じ効能のフィルタを買ってまでテストする人が居ないのは仕方ないかもしれません。

Kenkoのフィルタについて私的な見解になりますがMCシリーズとPRO1 Digitalシリーズに価格差はあまり無く、それでいて目に見える効果があるようなので予算に無理が無ければPRO1 Digitalシリーズを買うのが無難かと思われます。Zetaシリーズは世界最高峰フィルターという謳い文句で販売されているので、予算に余裕があり厳しい条件で撮影する事が多い方はZetaシリーズを買うのもありかなと思います。

さて、肝心のC-PLフィルターですがKenkoのC-PLフィルターは例外的に6種類販売されています。

■Zetaシリーズ

1.Zeta EX サーキュラーPL

2.Zeta ワイドバンドC-PL

■PRO1 Digitalシリーズ

3.PRO1D C-PL SUPER SLIM

4.PRO1D WIDEBAND サーキュラーPL(W)

■MCシリーズ

5.サーキュラーPL(円偏光)

■分類不明

6.サーキュラーPL(W) バーニア


Zeta EXはZetaの派生、PRO1D C-PL SUPER SLIMはPRO1Dから派生したフィルターのようです。サーキュラーPL(W) バーニアは偏光効果の調整がしやすいように目盛りが付いたフィルターのようですがコーティングに関する記載が無かったので分類がわかりませんでした。

Zeta EXは従来のC-PLにフィルタと比べ露出倍数がおよそ1段明るいという明確な効果がありますがその分価格は高め。しかし光量が少ない条件下での撮影では1段のシャッタースピードがありがたいので魅力的な製品です。

PRO1D C-PL SUPER SLIMとPRO1Dに関しての比較はデジカメWatchに検証した記事がありましたのでそちらを参考にするとわかりやすいと思います。

KenkoのC-PLフィルタについてまとめると

■デジタル向け(フレアやゴーストが出にくい)

1.Zeta EX サーキュラーPL(価格は高めだが他のフィルタと比べ1EV以上明るい)

2.Zeta ワイドバンドC-PL(PRO1Dシリーズよりもグレードは上とされている)

3.PRO1D C-PL SUPER SLIM(プロテクトフィルタとの併用で効果有り)

4.PRO1D WIDEBAND サーキュラーPL(W)(コストパフォーマンスに優れる)



■デジタル対応(フレアやゴーストが出やすい)

5.サーキュラーPL(円偏光)(安価)



■分類不明

6.サーキュラーPL(W) バーニア(目盛り付き)


概ねこのようになっているのではないかと思います。



次はmarumiのフィルターを見ていきます。

marumiのフィルターはデジタル向けの製品にフレアやゴーストが出にくいコーティングを施してあるDHGスーパーシリーズ、DHGシリーズをラインナップしており、残りのフィルターはデジタルにも対応しているようですが基本的にはフィルム向けのようです。

DHGスーパーシリーズとDHGシリーズの違いは明確に示されておりDHGスーパーシリーズはDHGシリーズと比べ防汚性能と撥水・撥油性能が高いようです。手元に無いので実際の効果の違いを比較は出来ませんが、ZetaとPRO1Dと異なり技術的な違いがどう影響するのか示してくれているので選びやすいですね。

marumiのフィルターについても私的な見解になりますがフィルム向けシリーズとDHGシリーズには価格差はあまり無く、それでいて目に見える効果があるようなので予算に無理が無ければDHGシリーズを買うのが無難かなと思われます。DHGスーパーシリーズは防汚性能と撥水・撥油性能が高いと謳い販売されているので予算に余裕があり、水辺など防汚性能と撥水・撥油性能を発揮出来る場所で撮影する事が多い方はDHGスーパーシリーズを買うのもありかなと思います。

marumiもC-PLフィルターのラインナップは豊富で5種類を販売しています。

■デジタル向け

1.DHG スーパーサーキュラーP.L.D

2.DHG サーキュラーP.L.D

■フィルム向け(デジタルも対応)

3.Water Proof Coat C-PL

4.MC C-P.L

5.C-P.L

デジタル向けについては先述の通りです。フィルム向けに関してはWater Proof Coat C-PLは名が示す通り撥水コーティングを施しており、MC C-P.Lはマルチコーティングを施しているのでmarumiで一番安価なC-P.Lと比べると高画質が臨めるとのこと、C-P.Lは特別な効果は無いものの一番安価なようです。

marumiのC-PLフィルタについてまとめると

■デジタル向け(フレアやゴーストが出にくい)

1.DHG スーパーサーキュラーP.L.D(防汚性能と撥水・撥油性能が高い)

2.DHG サーキュラーP.L.D(コストパフォーマンスに優れる)

■フィルム向け(フレアやゴーストが出やすい)

3.Water Proof Coat C-PL(撥水コーティング)

4.MC C-P.L(マルチコーティングによりC-PLより高画質を臨める)

5.C-P.L(安価)

概ねこのようになっているのではないかと思います。




ちなみにDHGシリーズとPRO1Dシリーズはどのフィルターでも概ね同じ価格帯、両社のも主力の製品となっているようで価格.comなどのサイトでチェックしてみると売れ筋の製品のようです。

一番最初にコストパフォーマンスで優れたmarumiのDHG レンズプロテクトを購入しその流れでクロスフィルターもDHG スタークロスを購入したので今回もmarumiのフィルターを購入しようかなと考えていますが性能だけ見ればZeta EXが約1段明るいと高性能。しかし他の製品と比べかなり高価です。メインの使用は外で使う事を考えているので私に1EVの恩恵がどこまであるんだろうか……と考えると悩みどころですね(^_^;)

Blue Cross

Blue Cross

D7000+SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM+DHG スタークロス 77mm
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